徒然なるままに

日常のあれこれなど

攻殻機動隊 S.A.C. シリーズを一気に観る!

大人だけど、アニメは好き。
とはいえ、ストーリーがしっかりしているものなら……だけども。
休みの日などは、気に入ったアニメのシリーズを全話通しで一気に観たりもする。
しかもかなり真剣に。(笑)

その中でも『攻殻機動隊』、特に S.A.C.シリーズの3部作は、何度も何度も(もうストーリーとか全部解っちゃってるけど)観てしまうくらいに好き。

攻殻機動隊』という作品を簡単に纏めると、近未来の日本で闘う警察官たちの話。
あ……、随分と雑に纏めた言い方だな、これ。
もう少し綺麗に纏めるなら、時代は21世紀、だいたい2028年~くらいで、何と人々は、脳をインターネットに繋げることができる電脳化という技術や、義体化というサイボーグ技術が普及した世界に生きているという設定。
そんな世界で起こるテロや犯罪、汚職などの犯罪と闘う内務省直属の攻性の公安警察組織「公安9課」を舞台とした話。
ざっと纏めるとこんな感じかな。(笑)

原作は士郎正宗さんのコミックだけど、私が攻殻機動隊を知るきっかけとなったのは押井守監督の劇場版アニメーション『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』。
そして神山健治監督のTVアニメ版『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』、『攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG』で一気にハマってしまい、その後「攻殻機動隊」と名の付くものは映画もアニメも観たしDVDもゲットしたけれど。

私がよく観るのは、やはりTVアニメ版のS.A.C.とS.A.C. 2nd GIG。
神山監督の他の作品もよく観るし、思うに私、神山監督のテイストが好きなんだわ。(『009 RE:CYBORG』や『東のエデン』も好きだし。そう言えばこの『攻殻機動隊S.A.C.』と『東のエデン』は、その世界が繋がっているとかいないとか? 『東のエデン』の数十年後の世界が『攻殻機動隊S.A.C.』の世界……?)

勿論、押井守監督の映画版の2作品も好きだし、かなりの頻度でリピート鑑賞してるけど、神山監督のTV版の方がキャラクター全員の活躍が見られるし、タチコマが可愛いから結果、よりTV版のリピート率の方が高くなってる模様。

攻殻機動隊」はどのシリーズも脚本・ストーリー構成がしっかりしてるから見応え十分だけど、特に神山監督のTV版は、現実社会にも通じる社会問題にフィーチャーしたストーリーになってて、一度観出すと止まらなくなる。

そもそも『攻殻機動隊』の根底のテーマ(特に『GHOST IN THE SHELL』)は「電脳化・義体化した人間の魂の在り処」みたいな感じなんだと思うけど。
つまり、電脳化(一番身近なもので言うとパソコン? スマホ? ネットに繋げられるし、外部記憶のデータも検索できるじゃん?)しちゃって、身体もサイボーグにしちゃって、言わば機械もどきになった人間が、アンドロイドでも機械でもなく「人間」とたらしめるもの、作品ではゴースト(魂)と言ってるけど、それって何処にあんの? みたいなやつ、平たく言えば「人間とは?」という人間の定義みたいなもん。

その根底のテーマも、確かにTV版にもあるけど、それよりも現代社会にも通じる社会問題のテーマが色濃く描かれていて、その問題が根幹となって起こる犯罪と闘う警察組織である「公安9課」と、登場するキャラクターたちが織りなす心の機微とかも描かれているから、架空のフィクションなんだけど、妙にリアリティがあって、知らぬ間に涙が出てた……ってことも。
特に、S.A.C.の第2話「暴走の証明 TESTATION」という話は、音楽の効果も相まっていたというのもあるけど、観終わったら何故か涙が出てて、毎回、きっちり第2話は泣く。(笑)
他にも見応えのあるいい話はあるけど、この第2話で私はすっかり心を持ってかれてしまった。(因みにこの第2話は「平成14年度文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞」というのを受賞したらしい……)

でも、ストーリーだけじゃないんだよ。キャラクターも魅力的なんだよ。
まずは何と言っても「少佐」こと「草薙素子」。
「公安9課」の実質的リーダーで、ほぼ全身義体化していて、判断力や統率力に長け、義体制御と戦闘能力も高く、しかも特A級のハッカークラスのハッキングスキルも持ってる、まさに最強のリーダー。課長の荒巻いわく「エスパーよりも貴重な存在」というカッコいい女性。「姐さん」呼びがしっくりくる感じ。押井守監督の映画版と神山監督のTV版では、声を当てているのは声優の田中敦子さんで、ほんと、まさに少佐だよ! 声に色気あるよ!

でも、少佐だけじゃなくて、バトーもいい。声を当ててるのは大塚明夫さん。もう少佐のこと、好きなんだーって滲み出てる。トグサもいい。山寺さんグッジョブ! パズ、ボーマ、イシカワ、サイトー、課長の荒巻も、みんないい!(笑)(要するに公安9課みんないい! あ、オペレーターのお姉さんも、赤服さんも!)
どのキャラクターもちゃんと生きてて、声優陣素晴らしすぎ。

そして極めつけ、忘れてはならない我らがタチコマ。なんて可愛いの!
君、兵器だけど、可愛い!
そのフォルム、何とも言えない。そして声が、声が超可愛い! ナイスキャスティングですよ! 神山監督。玉川砂記子さんでなければ、タチコマはあんなに可愛くならなかったと思うの。うん。(なお、我が家には「電脳超合金 タチコマ」ってのがあって、今は机の上で「待機」しているだけだけど、かつてはPCにUSBでつないで外部スピーカーにしてた。時折、喋るタチコマの声は勿論、玉川砂記子さん!)

で、要所要所で使われている音楽も良くて(劇伴は菅野よう子さん)、オープニング始まった途端に一瞬でその世界にダイブできるから、ほんと、もうね、「休日サイコー!」と心の中で叫びまくってる。(笑)
(あ、でも音楽の面で言えば、押井守監督の劇場版の右に出るものはないと思う。
川井憲次さんのサントラ、ドライブする時はヘヴィロテ!)

 

一つ一つ挙げていったらキリがないけど、時代を経ても色褪せないし、何より作品に携わったすべての人の愛が至る所に感じられる魅力ある作品だと思うわけで。
そんな愛が溢れる雰囲気が心地よくて、だから「一気に観る」を何度もリピートするんだろうな。

そのためなら、DVD BOXを棚から出して、ディスクをDVDデッキに突っ込んで、1枚終われば次のディスクに換える手間なんてどうってことないよ、うん。
どうってことないけど、今はAmazon Prime Videoさんで観ちゃうよ、一気に。(笑)
だって、今はPrime会員なら無料なんだもの。押井監督の映画版も、イノセンスまで観られるんだもの。

Prime会員無料の期間が終わるまでは、「一気に観る」のは当分Amazonさん一択!
(……って囁くのよ、私のゴーストが……)(笑)